認知科学者である苫米地英人著を解説します。
頭がモヤモヤして勉強や仕事に集中できなくなることはありますか?頭がモヤモヤしてしまう根本的な原因は頭の中にゴミがあるからなのです。頭の中にゴミが詰まると整理がつかなくなり行動もできなくなるというわけである。
感情というゴミを捨てる
私たちは感情から強い影響を受けているのです。例えば勉強した方が良いとわかっていてもめんどくさいという感情に流されて漫画やゲームを始めてしまったり、好きな女の子に声をかけたと思いつつ拒絶されたらどうしようという恐怖に流されて行動をやめてしまったりしています。ダイエット中なのでスタバの美味しそうなケーキを目の前にしたら感情に流されて食べてしまったりしてしまいます。
このように私たちはいろいろな感情に流されて行動してしまっているのです。
しかし感情に浸ることほど私たちにとって無駄なことはないと本書には書かれています。感情のままに生きていると私たちは川を流れる葉っぱのような人生を送ることになるからです。例えばA大学に受かりたいと思っているのでめんどくさいとかだるいとか言った感情に流されて勉強をしなければA大学に入ることはできません。
感情に流されて生きているとウダウダと悩んで結局何もできずに何年も過ぎてしまうのです。
逆に優れた科学者や経営者成功者たちは感情に流されません。決めたスケジュールやゴールに向かってその日の気分や感情に流されずに遂行していきます。川に浮かぶボートのように決めたゴールにぬかって淡々と行動する。だから欲しいものを手に入れることができるのです。
ゴールを持て
感情に流されずに行動したほうが良いことは分かりましたが、ではどのようにして感情に流されないように行動をすることができるのでしょうか。そのためにはゴールを持つことです。ゴールを持つことが感情に流されずに行動する唯一の方法です。
マラソンを始めたらゴールのことだけを考えて走ります。途中で雨が降ろうがお腹が空こうが足が痛くなろうが気にせずに走り続けることです。ゴールを持つことで視野が高くなり多少のことでは動じなくなるのです。
逆にすぐに感情に流されてしまう人は本当に叶えたいゴールが明確になっていないのです。
大事なことは特別なスキルや人脈運やお金ではなく、やるべくこと成し遂げたいことを感情に流されずに実行することです。
出会いがないのなら1日1回女の子に声をかける、もしくは連絡先を渡すといったゴールを決めてしまうことです。
「会社で昇進したいそのために1日100件営業先を回る」というゴールがあったら途中でもういいじゃんとか疲れたとかいう感情に流されずにある意味機械になったつもりで実行するのです。
ゴールと関係ない感情は全てゴミである。怖いめんどくさいという感情だけでなく楽しい、嬉しい、しあわせといったポジティブな感情も無視した方が良いです。楽しさを求めてしまうとジムに行かなければならないのにサボってケーキやドーナッツを食べたり、勉強しなければならないのに友達と集まってゲームしたりしてまうからです。なのでポジティブな感情も時としてはゴミとなるのです。
感情に流されないためにはゴールだけを見て機械になったつもりで淡々を行動することです。途中で幸せになりたいと言う感情が出てくるかもしれませんが、結局はゴールした時により大きな嬉しさや楽しさ幸せを感じることができるのです。
他人に流されるな
感情に流されないためにゴールを持つと解説しましたが一つ注意しなければいけません。それは私たちが望んでいるゴールは他人の物差しで作られたものかもしれなということです。多くのひとが他の人から見てみっともなくない、もっともらしい嘘のゴール設定してしまうのです。東大に入りたいとかタワマンに住みたいとか大企業に勤めたいとかです。これらのゴールは本心なら良いのですが本当に自分で決めたものなのかよく考える必要があります。
自分が本当に達成したいゴールなのかどうかを考える必要があります。
過去の自分を捨てる
とはいえ自立するといったゴール持って今までずっと引きこもっていた人がいきなり外の世界に出て美容院に行くのはなかなか難しそうですよね。またモテなかった人がいきなり女の子に声をかけるなんて怖いと思います。
これはなぜかというと現状維持のためのホメオスタシスが働いているからです。ホメオスタシスとは現在の状態を保とうとすることです。多くの人は変わりたいと言いながら変われないのは今まで守りの生き方をしてきたからです。
今までの過去から自分はこういう人間だとか自分はおとなしい性格だからといって自分のイメージ通りの行動をとってしまうのです。過去を変えるためには未来が良くなれば良いのです。未来が良くなれば過去が良い思い出になります。
よく成功者が下積み生活を語るがどれだけ過去が辛くても未来がうまくいっていれば過去の思い出も美化されるのです。
ここからわかることは今の自分が良いか悪いかは未来の自分次第だということです。
これまでの過去に気にせずより良い未来に向かって突き進めということですね。
実際にアビダルマ仏教哲学では時間は未来から過去に流れているとされているのです。なのでこれからは時間は未来から過去に流れていると考えるようにしましょう。
恐怖を捨てる
なぜ怖いという感情があるのでしょうか。考えたことはありますか。それは死ぬ可能性があるということです。原始人たちは巨大な動物に襲われることもないし、崖から落ちて死ぬこともない。フグの毒で死ぬこともないし、飢餓で死ぬこともない。
本来は生命の危険にさらされている環境であれば怖いという感情も生命維持のために必要なことでしたが今ではこの感情はほとんど必要がなくなりました。必要ではないがあっても良いものを娯楽と呼びます。
つまり我々が怖いとか危険だと感じていることは実はただの娯楽と同じなのです。
恐怖を感じたらホラーゲームをやる前の感覚で立ち止まらずに行動することです。
自分中心というゴミを捨てる
自分だけ幸せなら良いという感情はありますか。例えばすごく美味しいチーズケーキを見つけてそれを自分だけで楽しんでいるだけでは猿やゴリラと変わりません。自分の腹が満たされればそれでO Kという考え方だからです。
そうではなく、自分以外の人も幸せにあってこそ人間の幸せであると本書には書かれてあります。
おいしいいチーズケーキがあれば自分だけで楽しむんではなく他人にも紹介してその人にも喜んでもらうことで他人にも幸せになっってもらう。これこそが人間の最高に幸せなのです。
自分のゴールを決める時に自分だけが幸せになるようなゴールを設定するのではなく、自分も幸せになり他人も幸せになれるようなゴールを設定しなければならない。
自己中心的なゴールにならないように設定することが大切です。モテたいというゴールを設定したいなら女の子をどう喜ばせるかまで考えなければならないです。

